がん保険の必要性について解説

生命保険の種類

国民の2人に1人ががんに罹り、3人に1人ががんで亡くなると言われています。

がんはそういった怖い病気であることから、がんの保障に特化したがん保険が広く利用されています。

ユッケ
ユッケ

3人に1人はがんで亡くなる時代、しっかりと備えておく必要があります

こちらの記事では、がん保険について、保険会社の営業職員からは聞くことができない、本来の必要性について解説させていただきます。

この記事を読むことで、不要な保険への加入を最小限に抑え、より正しく生命保険を利用することで、効率的な資産形成ができるようになります。

ナムル
ナムル

がん保険ってなに?

がん保険ってどんな人に必要なの?

がん保険に入ろうか悩んでる場合は何を気をつければ良い?

がん保険とは?

がん保険とは、がんの診断を受けた時や、がんに関する治療を行ったときに給付金が受け取れる保険です。

がんと診断されると50万円、がんでの入院/通院1日あたり1万円、一定期間の入院や診断から2年後に治療を継続している場合に50万円といった金額が定額で支払われます。
(これらの保障内容や金額の組み合わせは保険会社によって異なります)

保険料は保証内容に応じて異なりますが、上記全てを保障しているアフラックのがん保険(WINGS)に30歳男性が加入する場合は3,949円となります。

ナムル
ナムル

がん診断をうけるとまとまったお金をもらえて、

それとは別に入院代も出るんだね

がん保険はどんな人に必要か?

がん保険が必要な方は、急ながん治療で支払いが発生した場合に、医療費を支払うことができない方に必要な保険となります。

がん保険が必要かどうかを考える上では、がん治療にどの程度のお金がかかるかということを明確にした上で、必要な金額を支払う余力があるかを判断することが大切になります。

がん治療にはどの程度のお金がかかる?

がんは怖い病気であることは事実ですが、がんの治療にかかるお金脳梗塞などの他の病気に比べて医療費が特別高いということはありません

がんの治療にかかる総医療費は平均170万円程度となりますが、日本には健康保険があり自己負担額は3割となるので、自己負担額は50万円程度となります。

ナムル
ナムル

50万円も急に支払えないよ~

ちゃんと保険で備えておかないといけないね

ソナム
ソナム

50万円は確かに大金ですね。

ただし、実際にはここから高額療養費制度

という仕組みで、さらに自己負担額は軽減

されます。

健康保険で、医療費の自己負担額が3割になるという話は広く認識されている話だと思いますが、日本ではここから更に『高額療養費制度』という制度により自己負担額が軽減されます。

この制度はざっくり言うと『1か月の医療費の支払いが80,100円(*)を超える場合は高額療養費制度として国が負担します』という制度となります。
(*)年収約370万~約770万の方の場合(年収がもっと高い方は負担額が多くなります)

入院期間は肺がんの場合における手術のための入院でも入院期間は10日程度となりますので、医療費の支払期間は1か月に収まることが多くなります。

つまり、肺がんで入院した場合でも自己負担額は80,100円程度となるということです。

ナムル
ナムル

8万円くらいだったら保険で備えなくても

なんとかなるくらいの金額だね。

がんによる医療費は確かに高額ですが、日本の優秀な医療保険制度により自己負担額は大した金額にはならずに、治療費によって生活が破綻するようなことはありません。

ですので、日本で健康保険に加入している限り、がん保険に加入して備えておかなければならない人というのは存在しません

がん保険の加入に迷っている場合の注意点

①がんの治療費(自己負担額)は高額にならない
②がんの入院期間は思っているよりも短いため、個室入院を希望しても大した負担にならない
③がんの先進医療は特別高い効果が得られるものではない
④がん保険に入っているからといってがんが治るわけではない
⑤がん保険の保険料は決してお得ではない

①がんの治療費(自己負担額)は高額にならない

一つ目の注意点となるがんの治療費(自己負担額)が高額にならない理由については、前の項で解説している通りとなります。

がんの治療について、「その他の病気と比べて特別に医療費が高い」「入院期間が長くなる」といったことはないので、がんを特別視して備える必要はありません。

②がんの入院期間は思っているよりも短いため、個室入院を希望しても大した負担にならない

前の項で解説したとおり、入院期間は肺がんで入院した場合でも入院期間は10日間程度となります。

入院時に個室を希望すると、差額ベッド代という日額6,500円程度の費用が必要となるのですが、この費用が高額療養費制度の対象外となります。

ですが、10日程度ですので6.5万円程度ですし、お金を用意するのが難しければ相部屋で我慢をすれば良いだけの話ですので、保険で備えておく必要はありません。

③がんの先進医療は特別高い効果が得られるものではない

先進医療と聞くと、「最新技術の優れた医療」といったイメージを持つ方が多いと思いますが、これは誤りです。

正しくは「効果があると十分なデータの揃っていない、歴史の浅い治療法」です。

十分に効果が認められた場合、先進医療ではなく、健康保険の対象の通常の医療に組み込まれます。

ですので、高いお金を払って先進医療を受診しても特別高い効果が得られるものではありません。

④がん保険に入っているからといってがんが治るわけではない

ユッケ
ユッケ

がん保険に入っておけば安心ですよね。

このようなセールストークをよく耳にしますが、いったい何が安心なのでしょうか?

保険に入っていることで効果の高い先進医療を受けられ、それにより『がんが治る』のであれば、安心かもしれませんが、先進医療に高い効果は期待できません。

保険に入っていることで『安心』につながるのはお金の面だけです。

ただし、健康保険という国の手厚い保障がありますので、医療費で生活が困窮するようなことはありません。

がん保険に入らなくても、国の健康保険があれば十分安心です。

⑤がん保険の保険料は決してお得ではない

アフラックのがん保険に30歳で加入すると、65歳時点で払込む保険料の総額は約165万円となります。

アフラックのがん保険(WINGS)の場合、がんと診断され50万円、がんで30日の入院/通院を行って80万円、がんと診断された日から2年以上経過後に治療を受けていて50万円。
がんの入院期間は短期化し続けていますので、このように治療が長期化するケースは稀だと思いますが、それで180万円の保障となります。

なお、当ブログでおすすめしている全世界株式インデックスファンドを活用し、30歳から毎月3,949円円の積み立てを行うと、理論上は65歳時点で約349万となります。

全世界株式インデックスファンドでの積立の場合は保険とは異なる自由なお金ですので、医療費が必要なら医療費に充てることもできますし、健康なら別のことに利用することもできます。

全世界株式インデックスファンドを活用した資産形成については以下の記事を参照ください。

まとめ

日本にはご紹介した『健康保険』『高額療養費制度』という大変優秀な医療保険が国の保障として用意されています。

急な入院になった場合でも、大抵は国の保障のみで乗り切れます。

がん保険に加入して保険料を支払うのではなく、保険に支払う予定だったお金を適切な投資商品に投資することで、医療費にも充てることのできる自由な資産を作ることが最適解となります。

すでにがん保険に加入されている方、これからがん保険に加入しようとしている方がいらっしゃいましたら、一度立ち止まって検討されるきっかけに本記事がなると幸いです。

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